嫁が家出して帰ってこない…今すぐ夫がやるべきこと

妻が家出した直後は、非常に感情的になりがちです。
怒りや焦燥感に駆られるのは自然なことですが、その感情が行動を左右し、さらなる混乱や対立を生むリスクがあります。
まずは冷静な判断を下すことが問題解決への第一歩です。
ここでは、状況を悪化させないために、今すぐやるべきことを解説します。
【重要】まずは状況確認をする
冷静になったら、まずは家の中の状況を確認し、妻が「何を」持って家を出たのかを把握しましょう。
持ち物から、家出の計画性や衝動性、おおよその行き先を推測できる場合があります。
【確認する持ち物の例】
- 貴重品
財布(現金・クレジットカード)、スマートフォン、健康保険証、運転免許証
- 生活用品
着替え、化粧ポーチ、常備薬
- 重要な書類
預金通帳、印鑑、パスポート
- その他
子供の荷物(母子手帳、着替えなど ※子供を連れている場合)
もし、スマートフォンの充電器や最低限の着替えだけなら衝動的な家出の可能性がありますが、通帳やまとまった衣類がなくなっている場合は、計画的な家出である可能性が高まります。
また、最も重要なのが「遺書」や「書き置き」の有無です。
もし命の危険を示唆するような内容があれば、最優先で警察に連絡してください。
嫁の家出に気付いてもやってはいけない3つのNG行動

妻の身を案じるあまり、取ってしまいがちな行動が、逆に妻の感情を逆なでし、関係を決定的に悪化させてしまうことがあります。
下記の行動は、絶対に避けましょう。
NG① 感情的な「早く帰ってこい」の連続連絡
「どこにいるんだ」「何様のつもりだ」といった非難めいた連絡や、鬼のように電話をかけ続ける行為は、妻に更なるプレッシャーを与えます。
まずは安否確認の連絡(「無事かだけ教えてほしい」など)を一度送る程度に留めましょう。
NG② SNSでの愚痴や妻への非難
「嫁が家出した」「嫁が帰ってこない」などといった内容をSNSに投稿することは、妻のプライドを傷つけるだけでなく、共通の知人を通じて情報が広まり、妻の怒りを増幅させる原因になります。
NG③ 妻の実家や職場へのアポなし訪問
事情を知らず、妻を匿っているかもしれない実家や友人に、いきなり怒鳴り込むような行動は厳禁です。
協力者を得るどころか、夫側の印象を著しく悪化させ、妻がますます帰りづらくなります。
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嫁の家出は警察に相談すべき?行方不明者届は出すべき?

「家出で警察?」と思うかもしれませんが、安否が確認できない以上、警察への相談は重要です。
その際に提出するのが、「行方不明者届」という届出です。
この届出を提出することで、警察がどう対応してくれるのかを解説いたします。
「特異行方不明者」に該当した場合、警察がすぐに動く
行方不明者届が受理されると、警察はまずその事案が「特異行方不明者」に該当するかを判断します。
これらに該当する場合、警察は事件性ありとみて、早期発見のために動いてくれる可能性が高いです。
- 遺書がある、自殺をほのめかしている
- 事件や事故に巻き込まれた可能性が高い
- 精神疾患や認知症などがある
- 未成年者(※大人の家出とは扱いが異なる)
「一般家出人」に該当した場合、警察が動きにくい
一方、成人した大人が自らの意思で家出したと判断され、上記「特異行方不明者」に該当しない場合は「一般家出人」として扱われます。
この場合、警察が積極的に張り込みや聞き込みなどの捜査を行うことは、民事不介入の原則から難しいのが現実です。
【ポイント】事件性がなくても届出を提出することは重要
前述のとおり、「一般家出人」に該当した場合は、警察が積極的に捜査をしてくれる可能性が低いのが実情です。
しかし、「動いてくれないなら無駄」というわけではありません。
行方不明者届を提出すると、あなたの妻の情報が全国の警察データベースに登録されます。
これにより、妻が交通違反や職務質問などで警察と接触した際に、身元が照会され、届出を出した家族に発見の連絡が入る可能性があります。
安否確認のためにも、届出は出しておくべきでしょう。
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家出した嫁を探したい!自分で探すことは可能?

警察の積極的な捜査が期待できないとなると、自力で探すことを考えるかもしれません。
ここでは、自分で探す際の具体的な探し方と考えられる行き先、注意点を解説します。
自分でできる嫁の居場所の探し方
自力で妻を探すことは可能ですが、多くの情報と手間が必要となります。
ここでは、ご自身でできる具体的な探し方の手順を解説します。
【 1.手がかりを探す 】
前述した状況確認と合わせ、下記の機器や記録から、家出先の手がかりを探しましょう。
- クレジットカードや交通系ICカードの利用履歴
最後に利用された場所や日時がわかれば、居場所の候補を絞り込めます。
- PCやタブレットの閲覧履歴
宿泊先、賃貸物件、転居先、あるいは相談機関を検索していないか確認します。
- スマートフォンの位置情報やGPS機能
夫婦間で共有設定にしている場合、最後に確認された位置情報が大きな手掛かりになります。
【 2.居場所の候補を絞り、第三者へ連絡する 】
家出前後の妻の行動や家の中の状況から、居場所の候補を絞り込み、第三者へ連絡しましょう。
- 行きつけの場所の確認
趣味の場所、頻繁に訪れていたカフェや商業施設などを訪ねてみます。
- 信頼できる第三者への連絡
妻の親しい友人、実家、職場など、妻の行動範囲を知る人物に冷静に安否確認と協力を依頼します。
ただし、協力依頼は感情的にならず、丁寧に行う必要があります。
嫁が家出したと考えられる主な行き先
妻の家出で考えられる行き先として、下記のような場所が挙げられます。
居場所の候補を絞り込む際の参考にしてみてください。
- 妻の実家
- 親しい友人・知人宅
- ビジネスホテル
- ウィークリー(マンスリー)マンション
- ファミリーレストラン
- 漫画喫茶
- 浮気相手の家(もし浮気をしていた場合)
嫁を自分で探す限界とリスク
妻の居場所を探す際、自力での捜索には限界があり、かえって事態を悪化させるリスクをともなうことを認識しておく必要があります。
そもそも、妻が「そっとしておいてほしい」と伝えていた場合、実家や友人も夫に居場所を教えない可能性が高いです。
また、夫自身がホテルなどを聞き回ったり、居場所を突き止めて張り込んだりする行為は、ストーカー規制法の観点から非常に危険です。
最悪の場合、あなたが警察から警告を受けることになりかねません。
自力での捜索は、できる範囲が限られており、リスクもともなうことを理解しておく必要があります。
家出した嫁を探す際は探偵への依頼が有効

警察が捜査をしてくれない、親戚や友人の助けも借りても情報が得られない、という状況の場合は、探偵を使うのも一つの手です。
探偵での調査
探偵は「人探しのプロ」です。
警察が介入できない民事の家出調査において、下記のような合法的な調査を行います。
- 聞き込み
実家、友人、職場周辺など、関係各所に目立たないように情報を収集します。
- 張り込み・尾行
立ち寄る可能性のある場所での張り込みや、移動先を特定するための尾行を行います。
- データ調査
公開情報や独自のデータベースを活用し、足取りを追います。
探偵に依頼することでわかること
探偵に依頼することで、単なる居場所の特定だけでなく、家出の背景にある真実がわかるケースも多いです。
- 妻の現在の居場所と安全確保
- 家出後の生活状況(誰といるか、仕事はしているか)
- 家出の本当の理由(例:浮気相手の存在が発覚する)
探偵に依頼する際の費用相場
家出人調査の費用は、調査の難易度や期間によって変動しますが、数十万円からが一般的です。
そのため、決して安い金額ではありません。
しかし、多くの探偵事務所では「無料相談」を実施しています。
まずは複数の事務所に相談し、状況を説明したうえで「どのような調査が可能か」「費用はどれくらいか」を見積もってもらうことをおすすめします。
その際の対応の誠実さや、見積もりの明確さで、信頼できる探偵事務所かを見極めましょう。
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嫁の家出の理由を探ることも大切

家出をするからには、家出をするだけの理由があるはずです。
妻が戻ってきた場合も、残念ながら離婚に進む場合も、なぜ妻が家出という手段を選んだのか、その根本的な理由に向き合うことは、その後の夫婦関係にとって非常に重要です。
家庭内のトラブルや問題が発生する要因は多岐にわたりますが、下記は嫁が家出を選択する一般的で具体的な要因を挙げてみます。
日常のコミュニケーション不足
日常の生活において、夫婦間のコミュニケーションは非常に重要です。
しかし、仕事や趣味、その他の社交活動などが原因でコミュニケーションの機会が減少することがあります。
特に、長時間の勤務や仕事のストレス、深夜までの飲み会が続くことで家での時間が短縮され、夫婦の会話の時間が取れないことがあります。
また、休日にそれぞれの趣味で外出することが多くなると、共通の過ごし方が少なくなります。
このような日常のコミュニケーション不足は、相手の気持ちや考えを理解することが難しくなり、次第に互いの距離を感じる原因となることがあります。
金銭的な問題
金銭に関する問題は、夫婦間の大きなストレス源となり得ます。
例えば、一方が知らない間に大きな借金を作ってしまったり、給料を使い込んで家計が困窮することがあります。
また、浪費癖が原因で貯金ができない、あるいは経済的な判断に不一致が生じることで、お金に関する対立が続くこともあります。
金銭的な問題は単なる金額の問題だけではなく、夫婦間の価値観や信頼関係にも影響を与えるため、早期の対処が必要です。
浮気
夫婦関係において最も信頼を揺るがせる問題の一つが浮気です。
夫の浮気が発覚した場合、それだけでなく、疑念や不信感が生じることで夫婦関係に深刻なダメージを与えることがあります。
浮気の事実がなくても、疑念が生じるだけで互いの信頼関係が崩れてしまうことがあります。
信頼の失墜は、修復が難しく、これが家出の直接的な原因となることもあります。
(※もちろん、妻側の浮気が原因で、関係を清算するために家出するケースもあります)
家族間トラブル
家族間のトラブルは、夫婦関係だけでなく、義両親や兄弟、さらには子供との間にも生じることがあります。
例えば、義両親との間に生じる対立や認識の違い、期待と実際のギャップは、特に新婚初期や祝日、行事の際に顕著になることがあります。
また、子供の教育方針の不一致は、子供の学校選びや習い事、日常のしつけなど、幅広い範囲で対立の原因となります。
さらに、家族の健康や病気に関する問題、例えば介護問題や病院選び、治療方針なども重大な悩みとなり得ます。
家事や育児の負担
夫婦間での家事や育児の役割分担は、現代の家庭において大きな課題となっています。
特に、一方が一方的に家事や育児の大部分を担当する場合、その負担感やストレスは増大します。
夫の家事参加の少なさや、子供の教育や習い事に関する意見の不一致は、夫婦間の対立を引き起こすことがあります。
「ワンオペ育児」という言葉もあるように、妻側の負担が限界を超えたとき、家出という形でSOSが発信されることも少なくありません。
精神的、身体的な暴力(DV、モラハラなど)
家庭内での言葉や行動による暴力は、家庭の安全や信頼関係を大きく揺るがせるものです。
身体的な暴力(DV)はもちろん許されるものではなく、命の危機を感じて家出するのは当然の権利です。
また、言葉によるモラハラ(精神的な暴力)は見えにくいため、加害者である夫がその存在を認識することが難しいことがあります。
しかし、「誰のおかげで生活できているんだ」「お前は馬鹿だ」といった言動は、長期間にわたるモラハラとなり精神的なダメージをもたらし、夫婦関係の破綻の原因となります。
再び家庭の危機が起きないための方法

妻の居場所がわかった、あるいは妻が自ら帰ってきた場合、関係を修復し、再び家庭の危機が起きないようにするためには、家出直後以上の慎重な対応が求められます。
コミュニケーションを大切に
夫婦間のコミュニケーションは、家庭の危機を未然に防ぐ鍵となります。
日常の些細な出来事や感じたこと、考えたことをお互いに共有することで、相手の価値観や思いを深く理解することができます。
家出という事態に至った根本的な原因を真摯に聞き、コミュニケーションの中で、お互いの認識や感じていることのズレを確認し、解決することが重要です。
カウンセリングの活用
夫婦関係において、自らの手で解決できない問題や摩擦が生じた場合、専門家の意見やアドバイスを求めることは一つの有効な手段です。
カウンセリングを通じて、夫婦双方の問題点や課題を明確にし、その解決のための具体的な方法やステップを学ぶことができます。
当事者同士では感情的になってしまうことも、専門家が間に入ることで冷静に対話することができるでしょう。
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