速やかに行動を起こす
時間が経つほど、失踪者を見つけることは難しくなります。
警視庁の最新の統計(令和4年)では、年間80,499万件の行方不明届があること報告されています。
失踪してから1週間を過ぎると発見率が20%以下と急激に下がることがデータから分かっています。
1週間以内であれば、85%の確率で発見できることから、失踪したことが分かった瞬間から探すための行動を起こすことが重要と言えます。
失踪したことが分かってから最初にやるべきこと
行方不明者届の提出
失踪者の捜索を開始する最初のステップとして、まずは警察に行方不明者届を提出することをおすすめします。
行方不明者届出を提出すると、警視庁のHPにある「行方不明者に関わる情報提供のお願い」というページに対象者の情報や写真が掲載されます。
そして、一般の方々から情報を集めることができます。
届出を提出するのは大げさかもしれないと思うかもしれませんが、最終的には発見することが目的のはずです。
冒頭でも失踪者を発見するには、早期から行動すること、時間が経つほど発見率が下がることが重要とお伝えしました。
また、人の記憶もそう長くは持たないため、記憶がある早いうちに情報提供を促すことが、失踪者を発見するための重要な行動と言えます。
事件性がない場合は、警察では積極的な捜査はしないが…
行方不明者には、「特異行方不明者」、「行方不明者」の2種類があります。
簡潔に言うと、事件性があると判断されたものは「特異行方不明者」、そうでないものが「行方不明者」として扱われます。
このうち、積極的に捜査されるのが特異行方不明者です。
(特異行方不明者手配を受けた警察署長の措置)
第二十三条 警察署長は、特異行方不明者手配を受けたときは、速やかに、次に掲げる特異行方不明者の発見のための活動を行わなければならない。
一 立ち回り見込先については、特異行方不明者の立ち回りの有無の調査及び立ち回り見込先の周辺の探索を行うとともに、立ち回り見込先の関係者に対して、特異行方不明者が立ち回った際における連絡の依頼その他の必要な協力を求めること。
二 立ち回り見込地域については、特異行方不明者の就業が予想される業種の営業所等に対する必要な調査を行うこと。
第三章 行方不明者の発見のための活動 第二節 特異行方不明者の発見活動より
一方、通常の行方不明者として扱われた場合、警察では日々のパトロールを行う際に、行方不明者の発見に繋がる行動を行います。
(警察活動を通じた行方不明者の発見活動)
第十二条 警察職員は、警ら、巡回連絡、少年の補導、交通の取締り、捜査その他の警察活動に際して、行方不明者の発見に配意するものとする。
第三章 行方不明者の発見のための活動 第一節 一般的な発見活動より
自分で探す方法
警察に届け出をしたのに、なかなか捜査してくれない場合や、発見に繋がる情報なども得られない場合は、自ら探すことも検討してみましょう。
第三者を使用せずに失踪者を探す方法として、以下のことを試みることができます。
友人や知人への問い合わせ
失踪者との共通の知人、友人に連絡を取り、最後に交流のあった日時や場所、状況を確認してみましょう。
その時の失踪者の状況から発見に繋がる手掛かりを得ることができるかもしれません。
彼らが最後に失踪者との交流を持った時の様子や感じたこと、話していた内容など、細かな情報を持っている可能性があるからです。
失踪者が最後に会った場所や、その際の様子、また何か特定の話題や予定があったのか、感情的な変動があったのかなどの情報は、後の捜索の方向性を決定づける重要な手掛かりとなることもあります。
例えば、失踪前に旅行の計画を話していた場合や、何らかの悩みやストレスを抱えていた場合などは、その情報が発見に直結する可能性があります。
そのため、積極的に友人や知人とコンタクトを取り、情報の共有を図ることが非常に有効です。
SNSやメールのチェック
もし、あなたが失踪者のSNSやメールアカウントへアクセスできれば、それらをチェックすることで、行動の手がかりを探ることもできるかもしれません。
失踪前のコミュニケーションや投稿内容からその人物の感情や思考、行動のヒントを掴むことができる可能性があります。
例えば、SNS上の最近の投稿やメッセージから、失踪者が抱えていた悩みや興味を持っていた場所、人物との関わりや約束事など、様々な手掛かりを得ることができるかもしれません。
探偵事務所などの専門家へお願いをする
事件性が認められない場合でも、探偵事務所などの専門家の助けを借りることで、プロの技術とノウハウを活用して失踪者を探し出すことができます。
探偵を使うメリット
探偵では、よくドラマで見るような浮気調査の張り込みや尾行などの業務の他、人探しも行っています。
長年探偵事務所を営んでいる所であれば、人探しに関わる様々なノウハウや独自のネットワークなどを通じ、警察の代わりに調査を行ってくれます。
また、相談だけなら無料で行っている所も多く、失踪者発見のアドバイスも受けることができます。
探偵を利用する、しないに関わらずプロのアドバイスをもらえるのは大きなメリットです。
費用がかかる
費用は探偵事務所や、調査期間や内容によって前後します。
弊社の基本的な料金を別記事にまとめていますので、調査費用の参考にしていただければと思います。
【家出・失踪人調査料金】
費用をかけることになるため、探偵事務所選びは慎重に行いたいものです。
探偵事務所の選び方
探偵事務所を選ぶ際は、以下の項目を基準に探してみましょう。
- 探偵業として、公安委員会に届出を提出している
- 失踪者に関する調査経験が豊富
- 信頼できる調査員がいる
探偵業として公安委員会に届出を行っていなければ、全ての探偵に関する行為は違法行為としてみなされます。
そのため、費用をかけてお願いしたのに違法業者だった、期待した成果が出てこなかった等、残念な結果になることもあります。
また、ご自身もトラブルに巻き込まれる可能性がありますので、公安委員会に探偵業として届出がなされているか、しっかり確認するようにしましょう。
探偵業として届出をしていても、失踪者の調査経験が豊富でない場合もあるため、どの調査に長けているのか、失踪者調査経験が豊富か等も確認しましょう。
ホームページの調査実績や、無料相談などを活用し、信頼できる探偵事務所か、調査員がいるのかなど、ご自身の目で確認する必要があります。
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