認知症の徘徊で行方不明になったときの探し方|早期発見につなげる対策と注意点

認知症の徘徊で行方不明になったときの探し方|早期発見につなげる対策と注意点

2026.01.12 / # 家出・失踪行方調査

認知症の症状のひとつである徘徊に悩んでいるご家庭も多いのではないでしょうか。 徘徊には転倒による怪我、交通事故、行方不明といったさまざまなリスクがあり、ときに車や自転車で他人を巻き込む事故を起こすこともあります。 徘徊を防ぐ対策は必須ですが、同時に万が一行方不明になったときの探し方を知っておくことも重要です。 本記事では、認知症の徘徊防止に役立つグッズと対策、効率の良い探し方について解説します。

【要確認】認知症による行方不明者はどれくらい?警察庁が公表した最新統計

木がたくさん生える森
警察庁の公表資料によると、令和5年(2023年)に認知症またはその疑いがある人として行方不明届が受理された人数は19,039人でした。

これは、統計が開始された平成24年以降で最多の人数です。

その内訳を見ると、警察や家族などによって所在が確認された人は18,221人でした。

一方で、死亡が確認された人は553人となっており、届出の取下げなどを含めると、多くのケースで最終的に所在が判明しています。

発見までの期間を見ると、行方不明届が受理された当日に所在が確認されたケースが13,517人と最も多く、2〜3日以内に見つかった人は4,471人でした。

(参考元:警察庁「令和5年における行方不明者の状況」

このことから、認知症による行方不明は、早期に対応することで発見につながりやすいといえるでしょう。

一方で、発見までに時間を要するケースも少数ながら確認されており、数日から数週間、まれにそれ以上かかる事例も報告されています。

こうした状況では、周囲の初動対応や情報共有が遅れてしまうことが、影響している可能性も考えられます。

なお、令和6年(2024年)の最新公表値では、認知症(または疑い)による行方不明者数は18,121人と、前年より減少しています。

しかし依然として高い水準で推移しており、徘徊への備えや早期の捜索体制の重要性は変わっていません。

特に警察庁の資料では、死亡が確認されたケースの多くが、行方不明となった場所から5km圏内で発見されていることも示されています。

(参考元:警察庁「令和6年 行方不明者届受理等の状況」

この点からも、行方不明に気づいた段階で迅速に行動することが、命を守るうえで重要だといえるでしょう。

上記の人数は「警察に届け出があったもの」のみです。

警察に届け出がない数を含めると、行方不明者数はもっと多くなると推測されます。

死因は明らかにされていませんが、東京都健康長寿医療センターの発表によると徘徊による死因には次のようなものがあるようです。

  • 溺死
  • 低体温症
  • 交通事故
  • 病気


(参考記事:東京都健康長寿医療センター「認知症における行方不明」

認知症行方不明者が見つからない理由と発見場所の傾向

田舎の草原画像
認知症による徘徊で行方不明になった方が、すぐに見つからないケースには共通する要因があります。

原因を理解しておくことで、初動対応の重要性や、捜索のポイントが見えやすくなります。

認知症行方不明者が見つからない主な理由

最も大きな要因は、捜索開始の遅れです。

「少ししたら戻ってくるだろう」と様子を見るうちに、貴重な初動の時間を逃してしまうことがあります。

時間が経過するほど行動範囲は広がり、発見までに要する労力も増していきます。

次に挙げられるのが、予想外の場所へ移動してしまうことです。

認知症の方は、過去に住んでいた家や、若い頃によく通っていた場所など、記憶の中に強く残っている地点を目指して歩き続けることがあります。

さらに、交通機関を利用して遠方へ移動するケースも少なくありません。

バスや電車に乗った結果、本人の意思とは関係なく捜索範囲が一気に広がってしまう場合もあります。

また、人目につきにくい場所に入り込んでしまうことも、発見を難しくする要因です。

山林、河川敷、建物の裏側や物陰など、通常の生活では目が向きにくい場所に迷い込むことがあります。

このような理由から、徘徊に気づいた時点で、できるだけ早く行動を開始することが重要になります。

認知症行方不明者の発見場所に見られる傾向

認知症による徘徊では、発見されやすい場所にも一定の傾向があります。

最も多いのは、本人にとって馴染みのある場所です。

日常的に散歩していた公園、よく利用していたスーパーやコンビニ、過去に住んでいた家の周辺などで保護されるケースが多く見られます。

次に多いのが、駅やバス停などの交通機関周辺です。

移動中に目的地が分からなくなり、駅構内やバス停付近で周囲の人に気づかれて保護されることがあります。

一方で、予想外の場所で発見されるケースもあります。

自宅の物置や押し入れ、近隣住宅の庭、側溝の中など、「まさか」と思う場所にいることも珍しくありません。

商業施設や公共施設で保護される例も見られます。

ショッピングモールや図書館、病院、役所などで、職員や利用者が異変に気づき、声をかけたことをきっかけに保護されるケースです。

一方で、河川や用水路、山林など人目につきにくい場所で、亡くなった状態で発見される事例も少なからず報告されています。

これらは人目につきにくく、捜索が難航しやすい場所です。

そのため、日頃から本人がよく行っていた場所や行動範囲を把握し、リスト化しておくことが、万が一の際に大きな助けになります。

認知症による徘徊防止・対策に役立つグッズ

スマホで地図アプリを開く様子
認知症の徘徊を完全に防ぐ方法はまだ確立されていませんが、生活の安全性を高める工夫や対策グッズの活用によって、リスクを下げることは可能です。

特に早期のうちから有効なグッズを用意しておくことで、徘徊による行方不明の発生を未然に防ぐ助けになります。

ここでは、認知症による徘徊防止や状況把握に役立つ代表的なグッズを紹介します。

GPS・位置情報トラッカー

GPS機能付きの見守り機器や位置情報トラッカーは、徘徊時の居場所をリアルタイムで把握するのに役立ちます。

スマートフォンや専用アプリと連携することで、現在位置を地図上で確認できるタイプもあり、外出先での不安を軽減できます。

装着方法は、

  • 首からぶら下げるネックレスタイプ
  • バッグや鍵などに取り付けられるキーホルダータイプ
  • 服に縫い付けられる防水ケース付きGPS
  • GPS機器を入れるポケットがついている靴
  • 自転車や手押し車、電動カートに取り付けられる充電式GPS

などさまざまで、日常生活の負担になりにくい形状のものも多くあります。

安全確認ができるセンサー類

家庭内での徘徊防止には、見守りセンサーや入口センサーが有効です。

たとえば以下のようなものがあります。

  • 玄関の開閉を感知するセンサー
  • 廊下・部屋の移動を検知するモーションセンサー
  • ベッドからの離床を知らせるセンサー

これらは異常な動きを察知したときに、音やスマホ通知で知らせてくれるため、介護者がすぐに対応しやすくなります。

ウェアラブル緊急ボタン

ウェアラブル緊急ボタンは、緊急時にワンタッチで通報できる機器です。

普段から身に着けておくことで、徘徊中に体調が悪化した場合や不安を感じた場合でも、介護者や管理センターにすぐに通知できます。

特に見守り体制が複数人でない場合や、夜間に不安が強い方には心強いツールです。

位置情報記録機能付きスマートデバイス

スマートフォンやタブレットなどで 位置情報を自動記録するアプリ を併用するのも一つの方法です。

徘徊や外出時の行動履歴を把握することで、普段の行動パターンを見極めやすくなります。

ただし、使い慣れていない場合は設定や初期操作が必要になるため、事前に介護者が設定しておくことが重要です。

補助グッズ(ネームタグ・QRタグ)

認知症の方が外出した際に備えて、名前や連絡先が分かるタグを身に着けておくのも役立ちます。

タグには次のような情報を含めると安心です。

  • 緊急連絡先
  • 持病や服薬情報
  • 連絡手段(QRコードなど)

これにより、万が一見知らぬ人に保護された場合でも、迅速に連絡が取れる可能性が高まります。

徘徊防止・見守りに役立つグッズは、単体で完璧な安全を保証するものではありません。

しかし、複数のツールを日常に取り入れることで、行方不明になるリスクを下げたり、発見までの時間を短縮したりする効果が期待できます。

認知症の徘徊に備える基本対策

人差し指を立てる男探偵

行政・自治体・地域包括支援センターに相談

ご家族に認知症の方がいる場合、またはその疑いがあるときは、市町村役場の福祉課や地域包括支援センターに早めに相談しましょう。

自治体によっては、見守りネットワークなどの支援体制が整備されています。

事前に相談や登録を行っておくことで、万が一行方不明になった際に、捜索への協力を得られることがあります。
(参考元:厚生労働省「地域包括支援センターの業務」)

病院を受診する・処方された薬を服用する

認知症の症状があるときは専門医を受診し、必要に応じて薬を処方してもらいましょう。

初期であれば適切な治療と服用薬で進行を遅らせることができ、薬の効果で生活・睡眠パターンが整い、結果的に徘徊の症状が改善することがあります。

専門医や相談窓口は厚生労働省「認知症に関する相談先」でご確認ください。

生活リズムを整える

認知症の症状が進むと昼夜逆転生活になりやすくなります。

初期症状のうちから起床・食事・運動(散歩)・就寝のリズムを整え、規則正しい生活が送れるよう促してあげましょう。

生活リズムが整えば精神も安定しやすく、体内時計も整いやすくなります。

運動・散歩に付き合う

日中に適度な運動(ストレッチやラジオ体操)や散歩で身体をほどよく疲れさせると夜によく眠れるようになり、夜間の徘徊防止に繋がります。

もちろん1人での行動はリスクを伴うので、必ず介護者が付き添ってください。

身体を動かすのが難しいときは、家の掃除や洗濯物干し、庭のお手入れやちょっとしたDIYなどを手伝ってもらうのも良いでしょう。

ご近所・地域との連携

ご近所の方々に事情を話し、もしも1人で歩いているところを見かけたら連絡をくださいとお願いしておきましょう。

できれば本人が立ち寄りそうなお店、施設にも事前に相談し、協力を求めておくのがおすすめです。

ご近所とのお付き合いがないときは、地域の民生委員に相談しておくのも有効です。

(参考元:厚生労働省「ご存じですか?地域の身近な相談相手「民生委員・児童委員」」)

デイサービスを活用する

定期的にデイサービスを利用し外部の人間と触れ合うのも心身に良い影響を与えるでしょう。

認知症患者に対応しているデイサービスであれば、機能訓練やレクリエーションを通じて心身機能の維持・向上を目指すサービスを受けられます。

デイサービスの利用は介護者の息抜きやストレス緩和にも繋がります。

万が一のために!認知症の徘徊で行方不明になったときの探し方

虫眼鏡を持つ女探偵
認知症による徘徊は、いつ起こるか予測が難しく、気づいたときにはすでに姿が見えなくなっているケースも少なくありません。

そのため、発覚直後の行動が、発見までの時間や結果を大きく左右します。

ここでは、認知症の方が行方不明になった場合に、家族が取るべき探し方を段階的に整理します。

まずは身近な場所を徹底的に確認する

外出したと思い込んでいても、実際には自宅や敷地内にいるケースがあります。

物置や押し入れ、庭、車庫、近隣の空き家など、普段は意識しない場所も含めて確認しましょう。

特に、狭く暗い場所や人目につきにくい場所は見落とされやすいため注意が必要です。

本人にとって馴染みのある行動範囲を探す

自宅周辺だけでなく、過去に住んでいた場所や、よく通っていた公園・商店・駅なども重要な捜索ポイントになります。

認知症の方は、現在の記憶よりも過去の記憶を頼りに行動する傾向があります。

「昔よく行っていた場所」を思い出し、優先的に確認しましょう。

早い段階で警察に相談する

認知症による行方不明は、事件性がなくても警察が捜索対象として扱います。

「もう少し様子を見よう」と判断を遅らせるほど、発見が難しくなるおそれがあります。

外出が確認できた時点、または居場所が分からないと気づいた段階で、速やかに警察へ相談しましょう。

地域や周囲に情報を共有する

近隣住民、商店、駅、バス会社などに協力を依頼することで、目撃情報が集まりやすくなります。

写真や服装、特徴を簡潔に伝えられるよう準備しておくと、情報共有がスムーズです。

警察だけで見つからない場合の選択肢も考える

捜索が長引いた場合や、警察の捜索範囲だけでは不安が残る場合には、民間の専門機関に相談する方法もあります。

特に、地理的な絞り込みや聞き込みが必要なケースでは、第三者の視点が役立つこともあります。

認知症徘徊で探さないとどうなるか

注意
認知症による徘徊を「そのうち戻るだろう」と探さずに放置すると、深刻な結果につながるおそれがあります。

まず、本人の命に関わる危険があります。

長時間の徘徊により、脱水症状や低体温症を引き起こし、死亡に至るケースも実際に報告されています。

特に夏場や冬場は、短時間でも危険な状態になりかねません。

次に、事故に遭うリスクです。

道路への飛び出しや転落など、認知症の方は危険を適切に判断できず、重大な事故に巻き込まれる可能性が高まります。

さらに、法的責任が問われる場合もあります。

行方不明になったにもかかわらず適切な捜索を行わなかった場合、状況によっては保護責任者遺棄罪に該当する可能性があります。

また、徘徊中に他人へ被害を与えた場合、監督義務者として損害賠償責任を負うこともあります。

こうした事態を防ぐためにも、認知症の方が行方不明になった場合は、迷わず警察へ相談し、早期に捜索を開始することが重要です。

警察だけで見つからない場合の選択肢|探偵に人探し調査を依頼する

虫眼鏡を持っている相談員
捜索に人手が足りない場合や、できるだけ早く発見したいときは、探偵による人探し調査を検討することも有効です。

警察の捜索と並行して動ける点が、大きな特徴といえるでしょう。

探偵へ依頼する際は、次のような情報を事前に整理しておくと、調査がスムーズに進みやすくなります。

  • 徘徊者の氏名・生年月日
  • 写真(顔写真・全身写真を複数枚)
  • 身体的特徴(身長・体重・体格・髪型・ホクロや傷の有無など)
  • 徘徊に気づいた日時
  • 徘徊時の服装(帽子・靴・バッグなどを含む)
  • 所持している可能性のある物(携帯電話・GPS機器など)
  • 本人がよく行く場所や店、散歩コース
  • 過去の徘徊歴と発見された場所
  • 交友関係や関係性の深い人物
  • 心当たりのある行き先や行動パターン

探偵は、これらの情報をもとに、独自の調査ネットワークや過去の事例、経験を活かして捜索を行います。

聞き込みや行動分析などを組み合わせ、状況に応じた方法で発見を目指します。

人探し調査の費用は、調査時間や範囲、必要な人員によって異なりますが、調査員1名あたり1時間8,000〜15,000円前後が一般的な目安です。

多くの探偵事務所では、無料相談や事前見積もりを実施しています。

依頼するか迷っている段階でも、状況を説明してアドバイスを受けることで、次に取るべき行動が整理しやすくなるでしょう。

まとめ

認知症による徘徊は、ご家族にとって大きな不安の種です。

本記事でご紹介したように、徘徊を防ぐ対策グッズや基本的な対策を講じることはもちろん大切ですが、同時に万が一行方不明になったときの探し方を知っておくことも重要になります。

警察庁の統計からも分かるように、認知症による行方不明者の多くは早期に発見されています。

一方で、初動が遅れたり情報共有が不十分だった場合、発見までに時間がかかり、命に関わる事態に発展するケースも少なくありません。

GPS機器の活用、玄関ドアの徘徊防止対策、お名前シールの活用など、できることから始めてみてください。

そして何より大切なのは、徘徊が起きたときに慌てずに行動できるよう家族で対応方法を共有しておくことです。

警察への届け出、地域包括支援センターへの連絡、そして必要に応じて探偵への依頼など、選択肢を知っておくだけでも安心につながります。

T.L探偵事務所では、認知症による徘徊で行方不明になった方の人探し調査に対応しています。

お困りのことがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。

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