高校生が家出したときに親がやるべきこと
家出の持ち物と残された物を確認する
子どもが家出したときは、残された物から持ち出した物を推測してみましょう。
そうすることで家出が意図的なのか、突発的なものなのか、また事件や犯罪が関与しているのか判断する目安になります。
- 意図的な家出の場合…スマホ・財布(お金)・通帳・印鑑・身分証明書・洋服・メイク道具・手帳・パソコン・モバイルバッテリー など
- 突発的な家出の場合…スマホ・財布(お金)・モバイルバッテリー など
- 事件や犯罪が予測されるとき…残されている物が多い。また、部屋が荒らされている、窓が開けっぱなし、遺書が置いてあるなど室内に異変がある
本人がスマホを持っているときは、電話・メール・SNSのメッセージなどで連絡を入れ続けましょう。
GPS機能が有効な場合は、ある程度の場所を推測することも可能です。
連絡が取れたときは、感情的にならず優しく帰りを促すことが重要です。
感情的になってしまうと、反発心から家出が長引いてしまう恐れがあります。
連絡が取れないときは、分かる範囲で友人・知人・親せき関係に連絡を入れ、情報入手に努めましょう。
また、通学路や本人が行きそうな場所を探してみるのも発見に至る有効な手段です。
スマホが残されていたり、部屋が荒らされていたり、事件や犯罪が予測されるときは速やかに警察に連絡を入れてください。
その際、室内に手掛かりが残されている可能性があるため、できるだけ手を付けずそのままの状態にしておくことが重要です。
学校と警察に相談
事件や犯罪に関わっている恐れが少ない場合でも、学校と警察に相談し居場所の特定を急ぎましょう。
それぞれの対応について解説します。
学校に連絡
学校に連絡することで期待できることには、次のようなものがあります。
- 学校の友人に連絡を入れてくれる
- 家出の原因が分かる(人間関係のトラブル・いじめ・勉強や部活の悩み など)
- 居場所を推測してくれる
- 発見後、スクールカウンセラーによるアフターケアをおこなってくれる
学校に連絡することで、居場所を特定できる可能性は格段に上がります。
受験や進路の関係で大ごとにしたくないという保護者も多いかもしれませんが、早期に発見するためにも学校への連絡は欠かさないようにしましょう。
警察に連絡
警察に相談し、行方不明者届(旧・捜索願)を提出しましょう。
行方不明届を出すと全国の警察のデータベースに情報が登録され、発見に至りやすくなります。
ただし、警察は事件性や命の危険性がないケースについては積極的な捜査をおこなわないのが現状です。
警察に届けられる行方不明届は年間8〜10万件にも及ぶため、どうしても事件や犯罪、また命の危険性があるケースが優先されてしまいます。
とはいえ、パトロールや補導などで見つかるケースもあるため、警察には相談しておきましょう。
SNSで検索
SNSのアカウントが分かる場合は、そこから居場所を特定できることがあります。
アカウントが分からない場合も、Instagram・Twitter・TikTokなど本人が利用している可能性が高いSNSで、名前・電話番号・ニックネーム・メールアドレスなど思いつく限りのワードで検索してみましょう。
SNSで情報を求める方法もありますが、本人が見つかったあとも情報が拡散されたり、偽情報が寄せられたり、デジタルタトゥーとしてネット上に情報が残されるケースも懸念されます。
命の危険性がある場合を除き、情報拡散は慎重、かつ最低限におさえておくことをおすすめします。
家出した高校生はどこに行く?よく行く場所を解説
高校生にもなると親が知らない交友関係も多く、またバイトなどでお金を持っていることもあり探すのは至難の業。
それでも、家出した高校生が行くことが多い場所を網羅することで発見に至ることがあります。
【家出した高校生が良くいく場所】
- 友達・先輩・後輩の家
- 恋人の家
- 祖父母の家
- ネットカフェ
- ファミリーレストラン
- 公園
- 繁華街
- 保護シェルター
親が把握している範囲(友達や祖父母、恋人)には保護者から連絡を入れましょう。
学校内の友達・先輩・後輩には、担任の先生や学校関係者に協力を仰ぐ必要があります。
ネットカフェや繁華街、また保護シェルターなどの捜査については、警察に相談し指示・判断を求めましょう。
SNSで知り合った人に会いに行くことも
近年増加しているのが、SNSで知り合った人に会いに行くケースです。
保護者や友達、学校や警察でも行き先が掴めないことが多く、家出の長期化、また、また犯罪や事件に巻き込まれるリスクがかなり高くなります。
知り合った人が善人であれば良いのですが、残念ながらSNSの世界には悪人が潜んでいるのが現状です。
善人を装って近づき、強制的に危険な仕事やバイトに就かせたり、わいせつ目的で監禁したりすることも懸念されます。
家出は「犯罪の加害者」になることもある
家出は事件や犯罪の被害者になるだけでなく、加害者になる恐れもあります。
高校生は身体は大人ですが、思考はまだまだ未熟です。
短期間でお金を得るために怪しいバイトに手を出したり、恐喝などで金品を奪い取ったり、「これぐらい大丈夫だろう」とおこなった行為が犯罪に加担・関与してしまうこともあります。
家出の行き先は、インターネットを使えば簡単に見つけることが可能です。
現にSNSで「##家出」と検索すると、宿泊先を探す高校生や、泊まる場所を提供する大人たちの書き込みが多数見受けられます。
この大人たちによって加害者意識がないまま犯罪に巻き込まれる恐れもありますので、一刻も早く発見・保護へと努めましょう。
高校生の家出は探偵事務所へ相談を
早期発見を望む場合は、学校と警察に相談したうえで探偵事務所に家出人調査を依頼することをおすすめします。
探偵は調査のプロです。相談者が持っている情報をしっかりとヒアリングしたうえで、早期に捜査を開始します。
これまでの経験と実績、そして探偵独自のネットワークを糧に、家出した高校生が行きそうな場所を推測できるのも探偵に依頼する大きなメリットです。
調査にかかる費用の目安は10~80万円ほどになり、調査に費やした時間・捜査の難易度・調査員の数によって異なります。
ほとんどの探偵社では相談・見積りともに無料でおこなっていますので、依頼する・しないに限らずまずは相談してみることをおすすめします。
見つかったあとは再発防止策を
家出した本人が見つかったあとは、再発防止に努めることが重要です。
原因が根本的に解決しないと再度家出する可能性は高く、二度目以降の家出は「次こそは見つからないようにする」など本人の意思も固くなる傾向があります。
そうなると、捜査の難易度が一気に上がるため注意が必要です。
本人が見つかったあとは学校や心療内科、NPO団体などでカウンセリングをおこない、原因の根本的解決と再発防止へと努めましょう。
探偵事務所によっては、家出の再発を防ぐためのアフターフォローをおこなっているとこもあります。
調査依頼をする際には、アフターフォローの有無もひとつの判断材料にすることをおすすめします。