中学生の家出で親がやるべき対処方法とは
本人に連絡を入れ続ける
お子さんがスマホを持って家出している場合は、根気強く連絡を入れ続けましょう。
- 電話をかけ続ける
- 留守番電話にメッセージを残す
- LINEにメッセージを入れる
- InstagramやTikTok、X(旧:Twitter)のアカウントが分かる場合はDMを送る
このとき注意すべきことは、"怒り"ではなく"心配"していることを伝えることです。
お子さんが「帰ったら親に叱られる」「怒られるのが怖いから帰りたくない」と思わないよう、優しい言葉遣い・メッセージを送るよう心掛けましょう。
もしかすると、親からの連絡にわざと応じなかったり、遊びに夢中で着信やメッセージに気づかなかったり、すぐに連絡がつかない可能性も考えられます。
それでも根気強く連絡を入れ続け、連絡がついたときも怒りの感情は伏せて「無事でよかった」「安心した」とお子さんが帰りやすい環境を用意してあげることが重要です。
学校・友人に連絡・相談する
お子さんに連絡がつかないときは、学校や友人に連絡し協力を依頼しましょう。
学校や友人は、親が知らない子どもの交友関係を把握している可能性があります。
もしかすると目撃情報や現在の居場所など、何かしらの情報が掴めるかもしれません。
- ネットで知り合った知人がいると聞いたことがある
- 他校の生徒と繋がりがある
- お金が手に入るかもしれないと言っていた
- 頻繁に出入りしているゲームセンターやカラオケがある
- 交友関係が変わった
情報収集ができたとき・できなかったとき問わず、新たに情報を掴んだ時や思い出したことがあった場合、すぐに連絡をもらえるようお願いしておきましょう。
心当たりがある場所を探す
人数に余裕がある場合は、1人が自宅に残り、ほかの人たちで手分けをして心当たりがある場所をさがしてみましょう。
- 自宅から学校までの通学路
- 自宅や学校の周辺にあるコンビニ・公園
- ゲームセンター・カラオケ店などの遊技場
- 本人が好きな場所・思い出の場所
- 昔住んでいた家、またはその周辺
- 友人・知人・祖父母などの親戚の家
- 24時間営業のスーパー・量販店・ゲーム販売店・ネットカフェ
本人が自宅に帰ってくることも踏まえ、必ず1人は自宅に残るようにしてください。
本人の私物や室内をチェックする
お子さんが何を持ち出しているのか、何を残していったかを調べることで家出の本気度や行き先、事件性などが判明することがあります。
- 日記帳・手帳・ノート
- 机の引き出しの中
- 貯金箱の残高
- パソコンの検索履歴
- クローゼットの中
- 洋服のポケット・カバン・リュックの中
- ゴミ箱の中
現金や洋服を持ち出しているときは、長期の家出を想定している恐れもあります。
直接的な行き先の把握につながらなくても、警察や探偵に依頼する際に重要な証拠になる場合があるので、隅々まで確認してみてください。
警察に行方不明者届(旧捜索願)を提出する
夜になってもお子さんと連絡がつかないとき、また事件性や命の危険性が考えられるときは管轄の警察に行方不明者届(旧捜索願)を提出しましょう。
行方不明者届を提出する際に必要なものは次のようになります。
- 届出人の身分証明書
- 印鑑
- 家出人本人の写真
- 行方を探す手掛かりになるもの
- マイナンバーカードなど本人の身分が証明できるもの
- 身体的特徴(身長・体重・顔の特徴・ほくろやあざの有無・ピアスの有無など)
- 本人の性格
- 交友関係
- 趣味・嗜好
- 持病・病歴
- 古い携帯電話やパソコン
- 家族や友人とのメール、LINEのやり取り
- 本人のSNSアカウント(X・Instagram・TikTokなど)
- 置き手紙の有無
- 自転車の防犯登録ナンバー
- 失踪時の服装
- 予想される移動手段
- 予想される所持金
こちらもチェック
【注意】警察は積極的な捜査をしてくれるとは限らない
警察に相談しても、積極的な捜査が行われるとは限りません。
警察では行方不明者を次の2つの分類にし、それぞれに違う対応をおこなっています。
特異行方不明者
- 事件や事故の可能性がある
- 犯罪に巻き込まれる恐れがある
- 心の病や精神的不安定などがあり自殺を図る恐れがある
- 認知症など自力で帰宅できないことが考えられる
- 他者に危害をくわえる恐れがある
- 13才以下の子ども
特異行方不明者は、警察がすぐに捜査を行う必要があると判断した緊急性が高いケースです。
13才以下の子どもは無条件に、14才以上の家出人の場合は事件性や命の危険性が高いと判断された場合のみ特異行方不明者に分類されます。
一般行方不明者
特異行方不明者以外は、一般行方不明者に振り分けられます。
高校生や中学生の未成年でも、「自分の意思で家出をした」「家族間にトラブルがあった」など事件性や命の危険性が少ない場合は積極的な捜索はおこなわれません。
データを全国の警察で共有し、パトロールや職務質問などで発見された場合のみ届出人に連絡されます。
すぐに捜査がおこなわれないことで不安や心配があるかもしれませんが、自分たちだけで探すよりも発見率が上がることは間違いありません。
お子さんを早期に、また安全に確保する可能性を上げるためにも、警察への相談は必須であるといえるでしょう。
参照:警視庁「行方不明者相談のご案内」
【注意】SNSで拡散するのはおすすめしない
お子さんが家出した旨をSNSに投稿し、情報提供を呼び掛ける行為はあまりお勧めできません。
- 虚偽の情報が集まることがある
- お子さんが帰りにくくなる
- 個人情報が拡散される
- デジタルタトゥーとして何年も情報が残ってしまう
- 悪意ある人物がお子さんに近づく可能性がある
SNSの効果は強力ですが、それ以上のリスクが考えられます。
お子さんの未来に悪影響を及ぼすことも考えられるでしょう。
どうしてもSNSの力を借りたいときは、投稿前に警察に相談し内容を確認してもらうことをおすすめします。
こちらもチェック
中学生の家出は探偵に相談を
警察の積極的な捜査が見込めないとき、また一刻も早く見つけ出したいときは、探偵事務所に相談することをおすすめします。
探偵に依頼するメリット
- 調査のプロが加わることで発見率が上がる
- 探偵独自のスキル・知識・ネットワークで捜査の範囲網が広がる
- 再発防止に向けたアフターサポート
- 事件・犯罪に巻き込まれるリスクが減る
探偵は調査のプロです。探偵ならではの調査スキルと知識、また幅広いネットワークを駆使し、お子さんの早期発見へと向けて尽力していきます。
探偵事務所によっては、カウンセラーの紹介など再発防止に向けたアフターサポートも可能です。
早期に発見をすることが、事件や犯罪に巻き込まれるリスクを減らすことに繋がります。
警察への相談と並行し、探偵事務所へ相談・依頼することを強くおすすめいたします。
探偵に依頼するデメリット
探偵に依頼するデメリットは、やはり調査費用が発生することです。
料金は調査にかかった日数や難易度などで異なりますが、おおよその目安は1時間8000〜15000円程度になるでしょう。
多くの探偵事務所では相談・見積りは無料でおこなっています。
依頼する・しないに限らず、まずは相談・問い合わせからはじめてみることをおすすめします。
親が思っているよりも怖い中学生の家出
ネット社会である現代では、中学生でも遠方にいる人物と気軽に知り合うことが可能です。
親しくなれば「会いに行きたい」と思うのは当然の心理であり、その資金を稼ぐために犯罪に手を染めるケースも少なくありません。
さらに、事件・事故・犯罪に関係してしまうと、ネットですぐに拡散される傾向があります。
被害者であろうと加害者であろうと、もちろん未成年であろうと名前や写真が特定され、ご家族が好奇の目にさらされる恐れも考えられるでしょう。
そうならないためにも、一刻も早く警察や探偵など専門家に相談することを強くおすすめします。