SNSで嫌がらせ・誹謗中傷をされたら?無料の相談窓口を紹介

SNSで嫌がらせ・誹謗中傷をされたら?無料の相談窓口を紹介

2024.12.23 / # 嫌がらせ調査

いまや性別・年齢を問わず、幅広い人たちに利用されているSNS。 交友関係が広がったり、気軽に情報が発信できたり、また生活に役立つ情報が入手できたりなど多数のメリットがある一方で、嫌がらせや誹謗中傷に悩んでる人も少なくありません。 ネットトラブルは、対応を誤ると被害が拡大する恐れがあります。そうならないためにも、できるだけ早く、かつ適切に対処し被害を最小限に抑えることが重要です。 本記事では、SNSで嫌がらせや誹謗中傷を受けたときに相談できる無料の窓口を紹介していきます。 嫌がらせや誹謗中傷を受けてどうしたらいいのか分からない人、どこに相談すべきか悩んでいる人はぜひチェックしてみてください。

【事前準備】相談の前にやるべきこと

チェックリストを説明するスーツの女性
SNS上での嫌がらせ・誹謗中傷について相談したいときは、事前に下記のような情報をまとめておきましょう。

  • 嫌がらせ・誹謗中傷の内容
  • 嫌がらせ・誹謗中傷を受けるようになった時期・原因・きっかけ
  • 嫌がらせ・誹謗中傷を受けているプラットフォームの種類(インスタグラム、X(旧Twitter)など)
  • 該当の投稿のスクリーンショット・投稿日時・URL
  • 投稿した人の情報(アカウント名・ユーザー名など)
  • 嫌がらせ・誹謗中傷に対し、自分が対処したこと など

現状を分かりやすく伝えなければ、相談員も解決策の提案がしにくくなります。

限られた時間を有効に使うためにも、できる範囲で情報を整理しておきましょう。

無料相談窓口1. SNSトラブルの悩みを聞いてもらいたいとき

リビングで落ち込む女性
まずは「悩みを聞いてもらいたい」

「解決策を知りたい」

「アドバイスがほしい」

という人に向け、幅広いネットトラブルに対応している無料相談窓口を紹介します。

誹謗中傷ホットライン

誹謗中傷ホットラインは、一般社団法人「セーファーインターネット協会(SIA)」が運営している相談窓口。

気軽な相談から解決方法まで、幅広い悩みに対応しています。

相談は専用フォームからの受け付けとなり、実名と連絡先の入力が必要です。

匿名での相談は不可となっていますのでご注意ください。

参照:一般社団法人 セーファーインターネット協会(SIA)「誹謗中傷ホットライン」

よりそいホットライン

よりそいホットラインは、一般社団法人「社会的包摂サポートセンター」が運営している相談窓口です。

ネット上のトラブルはもちろん、学校や職場などで受けている嫌がらせ・誹謗中傷への悩みにも対応しています。

電話・メール・FAX・チャット・SNSなどの中から相談しやすい方法を選ぶことができ、匿名での相談も可能です。

一部外国語にも対応しています。

参照:一般社団法人 社会的包摂サポートセンター「よりそいホットライン」

チャイルドライン

チャイルドラインは、18歳までの児童や生徒が相談できる子ども専用の相談窓口。

NPО法人「チャイルドライン支援センター」が運営しており、SNSでのトラブルや学校内での悩みなどが匿名で相談できます。

相談方法は電話かチャットになりますが、ただ気持ちを吐き出したいときの「つぶやき」ページがあるのもポイント。

同年代がどんなことで悩んでいるのか、つぶやきを閲覧することもできます。

参照:NPО法人 チャイルドライン支援センター「チャイルドライン」

#いのちSOS

#いのちSOSは、NPО法人「自殺対策支援センター ライフリンク」が運営している相談窓口。

「消えてしまいたい」「生きることに疲れた」などの気持ちに寄り添い、状況に応じた解決策・支援策に繋げてもらえます。

相談方法はメール、またはチャットになり、匿名での相談も可能です。

原則として秘密厳守ですが、状況によっては警察や支援団体に相談内容がシェアされることもあります。

参照:NPО法人 自殺対策シエンセンター ライフリンク「#いのちSOS」

そのほかの窓口

厚生労働省や政府広報オンラインのホームページでは、悩み別・年齢別・相談方法別・地域別など、希望に応じて相談できるさまざまな無料相談窓口を紹介しています。

現在の状況にあう窓口が見つかる可能性がありますので、ぜひ一度チェックしてみてください。

参照1:厚生労働省 まもろうよ こころ「困った時の相談方法・窓口」

参照2.:政府広報オンライン「あなたは大丈夫?SNSでの誹謗中傷 加害者にならないための心がけと被害に遭ったときの対処法とは?」

無料相談窓口2. 悪口・誹謗中傷を削除してもらいたいとき

人差し指を立てる男探偵
「投稿者に削除を要請しても応じてくれない」

「運営元に通報したが削除されない」

といったときは、投稿の削除の方法や代理要請をおこなっている窓口に相談してみましょう。

違法・有害情報相談センター

違法・有害情報相談センターは、総務省が設立している相談窓口です。

投稿の削除要請のやり方や開示請求についてのアドバイス、またトラブルに対する具体的な解決策の提案などをおこなっています。

相談は専用フォームから送信する形式になっており、利用前に登録が必要です。

匿名での相談ができないこと、また削除依頼の代行はおこなっていないため注意しましょう。

参照:総務省「違法・有害情報相談センター」

人権擁護局

人権擁護局は、人権問題に悩んだときに相談できる窓口。

法務省人権擁護局や地方法務局などによって構成され、相談内容に応じた救済手続きをおこなっています。

総合的な相談ができる「みんなの人権110番」、女性専用の相談ダイヤル「女性の人権ホットライン」、子ども専用の「こどもの人権110番」、ネットを通じて相談ができる「インターネット人権相談」など複数の窓口があり、パワハラ・モラハラ・差別・虐待・リベンジポルノなど幅広いトラブルに対応が可能です。

救済手続きが目的となるため、原則として匿名での相談ができないため注意しましょう。

参照:法務局「人権相談」

セーフライン

セーフラインは、一般社団法人「セーファーインターネット協会(SIA)」が運営している相談窓口です。

違法・有害コンテンツを通報すると、相談員が通報者に代わって運営元に削除の要請をおこないます。

「私的な性的画像・動画を晒された」などといったリベンジポルノにも対応可能です。

匿名でも通報できますが、犯罪に該当するような案件については個人情報の提出が必要になります。

参照:一般社団法人 セーファーインターネット協会(SIA)「セーフネット」

無料相談窓口3. SNSでの犯罪行為に悩んだとき

手で案内する女探偵
殺害予告・身体に危害を加える旨の予告・金銭の要求・個人の性的な画像・動画を晒すリベンジポルノなどの犯罪行為に悩んだときは、早急に警察まで通報することをおすすめします。

  • 最寄りの警察署
  • 警察相談専用電話…全国共通「#9110」番
  • 性犯罪被害相談電話…全国共通「#8103」番
  • 最寄りの警察署で直接相談したいときは、スムーズに対応してもらうためにも事前に連絡をしておきましょう。

犯罪に該当するか否か分からないときは、先に警察相談専用電話「#9110」番に相談してみることをおすすめします。

参照:政府広報オンライン「警察に対する相談は警察相談専用電話 「#9110」番へ」

無料相談窓口4. 嫌がらせ・誹謗中傷犯を特定したいとき

虫眼鏡を持つ女探偵
嫌がらせや誹謗中傷犯を特定したいときは、運営元やプロバイダに発信者情報開示請求をおこなう必要があります。

自分でできないことはありませんが、手続きが複雑、かつ開示請求が認められるまで半年〜1年ほどかかることもあるため、できれば探偵や弁護士などの専門家に依頼するのがおすすめです。

【嫌がらせ・誹謗中傷に対し探偵ができること】

  • 嫌がらせ・誹謗中傷の証拠保全
  • 該当ページの削除要請代行
  • 犯人の特定
  • 犯人の素性を調査
  • 被害者と犯人の繋がり・接点の調査 など

【嫌がらせ・誹謗中傷に対し弁護士ができること】

  • 嫌がらせ・誹謗中傷の証拠保全
  • 該当ページの削除要請代行
  • 発信者情報開示請求
  • 犯人の特定
  • 慰謝料や損害賠償の請求代行
  • 和解・示談交渉
  • 訴訟・裁判のサポート など

犯人について調査をしたいときは探偵に、法的な対処を視野にいれたいときは弁護士への相談がおすすめです。

ほとんどの探偵事務所・弁護士事務所で無料見積もり相談会を実施していますので、まずは無料の範囲内で相談してみてみましょう。

無料相談窓口5. 嫌がらせ・誹謗中傷に法的対処したいとき

凛々しい顔をする男探偵
嫌がらせ・誹謗中傷に対し、慰謝料や損害賠償を請求したいときは弁護士に相談しましょう。

各自治体で開催されている法律相談会

多くの都道府県、または市区町村では、住民が気軽に利用できる法律相談会を実施しています。

面談や電話、メールやLINEなどの相談方法があり、面談の場合は1人あたりの相談時間を30分程度にしているところが多いようです。

スムーズに相談できるよう事前に情報をまとめておきましょう。

開催日時や場所については自治体のホームページで探してみてください。

弁護士に無料で相談できますが、その場で契約・依頼することはできません。

本格的に依頼したいときは、自分で弁護士を探す必要があるためご注意ください。

法テラス(日本司法支援センター)

法テラス(日本司法支援センター)は、国が設立している法律総合案内所です。

アドバイスや解決策の提案をおこなうのではなく、相談内容に適した窓口を無料で紹介する機関となっています。

ただし、経済的に余裕がない人(一定要件あり)に限り無料で弁護士に相談することが可能です。

要件をクリアすれば弁護士費用や司法書士費用の立て替えも申請できますので、経済的に困っているときは電話かメールで相談してみましょう。

参照:日本司法支援センター「法テラス」

【有料】ひまわり相談ネット

ひまわり相談ネットは、全国に設置されている「法律相談センター」に予約ができるサイトです。

相談料が有料になるため、最初から弁護士に相談したい人、また「無料相談窓口になかなか電話が繋がらない」などといったときにご利用ください。

【相談の流れ】

  1. ひまわり相談ネットのホームページを開き、居住地を選択する
  2. 居住地の法律相談センターにメールアドレスを仮登録する
  3. 登録したメールアドレス宛てに予約URLが送られてきたらクリックして予約フォームを開く
  4. 必要事項を入力し、予約を完了する
  5. 予約した日時に法律相談センターに出向き、弁護士と面談し相談する

相談料は各法律相談センターによって異なりますが、30分5,000〜6,000円程度のところが多いようです。

WEBではなく直接電話で予約申し込みをしたいときは、ひまわり相談110番(全国共通ダイヤル 0570-783-110)に電話すると居住地近くの弁護士会に繋がります。

参照1:日本弁護士連合会「ひまわり相談ネット」

参照2:日本弁護士連合会「ひまわり相談110番」

民間の弁護士事務所

前章で紹介したように、民間の弁護士事務所でも無料見積もり相談会をおこなっているところはたくさんあります。

「初回のみ無料」「1時間無料」など各弁護士事務所で異なりますので、できれば複数の弁護士に相談して自分に合う弁護士を探すのがおすすめです。

短期間で解決するためにも、ネットトラブルに強い弁護士を選びましょう。

まとめ

SNSで嫌がらせや誹謗中傷を受けたときは、被害拡大を防ぐためにも早急に対処することが重要です。

自分だけで解決できないこともありませんが、短期間で解決するためにも、また有効な対処方法を知るためにも、悩みに応じた無料相談窓口の利用を強くおすすめします。

もしも「眠れない」「食欲が低下した」など心身に影響が出ているときは、症状が悪化しないうちに心療内科の受診も検討しましょう。 1人で悩むだけでは解決できないこともあります。

周囲に助けを求め、一刻も早い解決を目指しましょう。
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