タバコのポイ捨ては犯罪行為!逮捕された事例も
タバコの吸い殻を捨てる行為を規制する法律・条例
前提として、タバコの吸い殻のポイ捨ては犯罪行為に該当することがあります。
- 第三者が所有する土地にゴミを捨てる行為…廃棄物処理法違反(不法投棄)。
5年以下の懲役、または1000万円以下の罰金、または1000円以上10000円未満の科料
- 路上や公園など、公共の場にゴミや動物の死体、汚物や廃物を捨てる行為…軽犯罪法違反。
地方自治体の条例違反として拘留・または1000円以上10000円未満の科料
- 運転中にゴミを捨てる行為…道路交通法違反。
5万円以下の罰金。
- 過失により建物などを焼損させた行為…失火罪。
50万円以下の罰金。
- 故意に建物を焼損させた行為…現住建造物放火罪。
死刑、又は無期懲役
- 他人の所有物を壊す、または傷つける行為…器物損壊罪。
3年以下の懲役、又は30円以下の罰金、若しくは1000円以上10000円未満の科料
国で定められた法律以外にも、多くの市町村自治体で「ポイ捨て禁止条例」や「歩きたばこ禁止条例」を制定しており、違反者には罰則(科料・罰金など)を設けています。
タバコのポイ捨ては警察に相談・通報すべき?
タバコのポイ捨ては条例違反や犯罪行為に該当することが多く、最悪の場合火災などの大きな被害が発生する恐れがあります。
よって、タバコのポイ捨ては警察に相談してもいい案件。
ただし、相談・通報するときには「特定人物が何度もポイ捨てをしている」「嫌がらせを受けて困っている」ということを客観的に証明する証拠が必要になります(証拠の準備については後述します)
タバコのポイ捨てで逮捕された事例
富山県警は、一般廃棄物であるタバコの吸い殻などをみだりに投棄したとして廃棄物処理法違反の疑いでパート従業員の男(59)を逮捕。
被害女性宅では約4年間、何者かが玄関先に大量のタバコの吸い殻や汚濁水をぶちまける嫌がらせが続いていた。
「被害者から相談を受け、同日未明、張り込み捜査によって容疑者を現行犯逮捕することができた」と捜査関係者。
容疑者宅と被害者宅は歩いて5分圏内だった。
(参考文献:週刊女性プライム「高齢女性宅の玄関に、タバコの吸い殻を4年間大量投棄した男の “心の歪み”」)
上記は、4年間に渡って近所の男性に嫌がらせをされていたケース。
玄関前に大量のタバコの吸い殻を捨てられたり、汚濁水をかけられたりなどの被害が続き、警察に相談したことから犯人の逮捕に至りました。
タバコの吸い殻を車の窓から捨てたとして、埼玉県警児玉署は自称アルバイトの男(71)を廃棄物処理法違反の疑いで逮捕。
同町の住民からの通報で張り込んでいた同署員が、男が捨てているのを確認し、捜査していた。
発表によると、男は町道でタバコの吸い殻15本(約13グラム)を投棄した疑い。
現場周辺では「連日、道路上に大量のタバコ、乾電池、生活ゴミが投棄されている」という苦情が相次いで寄せられていた。
1日に30〜40本の吸い殻が捨てられていることもあったという。
(参考文献:読売新聞オンライン「車の窓から「たばこポイ捨て」15本、男を逮捕…住民通報で警察署員が張り込み」)
こちらは車の中から町道にタバコや乾電池、生活ゴミを捨てていて逮捕されたケース。
周辺住民から相談された警察が張り込み捜査をおこなった結果、逮捕に至っています。
埼玉県警川越署は運送会社員の男(55)を廃棄物処理法違反(投棄禁止)の疑いで逮捕。
署によると、逮捕容疑は川越市の県道上に菓子パンの包装袋や弁当の空き箱、タバコの吸い殻などが入ったポリ袋1個を捨てたというもの。
調べに対し容疑を認め、「1年以上前から300回以上捨てた」などと述べているという。
1年ほど前から現場付近の住民や川越市の担当課から署へ相談があり、近くの防犯カメラなどを調べていた。
男は「自宅へ持ち帰るのが面倒だった」と話しているといい、署は、仕事中に出たごみをバイクで帰宅中に捨てていたとみて調べている。
(参考文献:朝日新聞デジタル「ごみポイ捨ての疑い、男を逮捕「300回以上捨てた」」)
こちらは1年以上前から300回以上もゴミをポイ捨てしていた男が逮捕されたケース。
周辺住民から相談された警察が張り込み、犯人を特定、逮捕されました。
タバコのポイ捨てで逮捕に至った事例は「特定の人物が長期にわたってポイ捨てをおこなっていたもの」ばかりです。
「被害にあった回数が少ない」「特定人物か不特定多数によるものか分からない」などの場合は警察は動かない、または積極的な捜査をしてもらうことが難しい傾向にあります。
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タバコのポイ捨てをやめさせる!嫌がらせに効果的な対策
「警察に相談する前に、まずは自分で対策をしたい」 「警察に相談したが改善されない…」 上記のような人たちに向け、本章ではタバコのポイ捨てに効果的な対策を紹介していきます。
まずは無理なくできる範囲から対策をおこなっていきましょう。
対策1. 貼り紙・看板・ステッカー
あまり費用をかけずに対策をしたいときは、貼り紙・看板・ステッカーを設置するという方法がおすすめです。
オーソドックスな方法ですが、環境省が公表した「ゴミのポイ捨てに効果があった施策」の中にも成功例として紹介されています。
(参考元:環境省「令和3年度「ポイ捨て」に関する調査報告書」)
設置をするときには「タバコの吸い殻を捨てないで」だけでなく、強い言葉やメッセージを入れるのがポイント。例えば、次のような文章がおすすめです。
- タバコの吸い殻は「条例違反・犯罪行為」です。違反者は罰金刑・刑事罰に問われることがあります。
- タバコのポイ捨ては火災の原因になります。犯人を見つけ次第警察に通報いたします。
- タバコのポイ捨て犯を探しています。パトロール強化中。
上記のようなメッセージを書いておくと、より効果が期待できるでしょう。
環境省「令和3年度「ポイ捨て」に関する調査報告書」では、貼り紙・看板・ステッカーの設置以外にも次のような方法を成功例として報告しています。
・ミニ鳥居を設置
・不法投棄防止ネット
・ロープを設置
・外国語(英語・中国語・ベトナム語)のリーフレットを作成し周知した 取り入れやすい方法から試してみることをおすすめします。
対策2. 防犯カメラの設置
嫌がらせ犯が一番嫌がるのは「身元が割れる」こと。
よって、目立つところに防犯カメラを設置すれば、嫌がらせの抑止に大きな効果が期待できるでしょう。
逆に目立たない場所に取り付けると、犯人がタバコを投げ入れている姿が撮影できる可能性が高く、犯人特定への期待が高まります。
家庭用防犯カメラの価格は1〜10万円程度。
あまり安いものだと雨で壊れたり、画質が荒かったり、うまく撮影できなかったりすることがあるため注意が必要です。
セキュリティ会社や探偵事務所では、月額数千円で監視カメラのレンタル・設置をおこなっているところがあります。
防犯カメラを設置するだけでなく、犯人に威圧感を与える「防犯カメラ監視中」のステッカーサービスをしているところもありますので、ぜひ検討してみてください。
対策3. 内容証明の送付
犯人が分かっているとき、かつ証拠があるときは内容証明を送付するのも有効な対処方法です。
内容証明とは「いつ・誰が・誰に・どんな文章を送ったのか」を公的に証明できる郵便物のこと。
郵便局長による「内容を証明しました」旨の記載があるため、通常の手紙を送付するよりも威圧感を与えることができます。
内容証明では「今後もタバコのポイ捨てを繰り返すのであれば、こちらも然るべき措置をおこないます」など強い意志を示すことがポイント。
そうすることで相手に事態の深刻さや危機感を知らしめることが可能です。
内容証明は強い意志を知らせるのに有効な手段ですが、犯人がご近所さんの場合はさらに関係性が悪くなったり、新たなトラブルが生じることもあるため慎重に検討しましょう。
対策4. 専門家への相談
「犯人が誰だか分からない」 「犯人が特定できたが、ここからどう動けばいいか分からない」 「面と向かって注意したら嫌がらせがエスカレートしそうで怖い…」 上記のようなときは、専門家への相談・依頼がベストな方法です。
法律のプロ・弁護士に相談すれば、法的な面からのアドバイスを受けることができます。
調査のプロ・探偵事務所に相談すれば、監視カメラの設置・証拠保全・張り込み調査・犯人の特定・特定後の動き方・犯人との交渉・再犯防止策などさまざまな面からサポートしてもらうことが可能です。
気になる費用は、弁護士に犯人との交渉を依頼した場合は20万円〜、探偵事務所に嫌がらせ調査を依頼した場合は10万円〜程度が相場です。
多くの弁護士事務所・探偵事務所で無料見積もり相談をおこなっていますので、まずは気軽な相談・見積もりからはじめてみましょう。
空き巣狙い?マーキングの可能性も考える
空き家の前にタバコの吸い殻が捨てられているときは、空き巣犯がマーキングをしている可能性も考えられます。
【空き巣犯のマーキング行為とは】
- ターゲットになりそうな家の前にタバコの吸い殻を捨てる
- 数日経っても片付けられていない場合は「誰も住んでいない家(または人が出入りしていない家)」と判断
- 空き巣のターゲットにする
空き巣犯にマーキングされないよう、玄関前や庭などにタバコの吸い殻が捨てられていたときは、写真を撮って証拠保全をおこなったうえで速やかに片付けるようにしましょう。