身辺調査で分かること・できること
そもそも身辺調査とは?
身辺調査とは、対象人物の日頃の行動や生活の様子などを調査し、素性や人となりを調べていく調査です。
調べる範囲はケースバイケースですが、おもに次のような項目を調査します。
- 名前・生年月日
- 家族構成
- 結婚歴・離婚歴
- 出身地
- 学歴・現在の職業・職歴
- 趣味
- 行動範囲
- 交友関係
- 性癖・風俗通い
- ギャンブル依存・酒癖
- 前科・犯罪歴
- 借金の有無
身辺調査は自分でおこなうことも可能ですが、安心・安全・正確に情報を掴むためにも探偵に依頼するのが一般的です。
探偵には「探偵業法」という特別な法律が適用されているため、一般の人では調べられないような項目についても調べることができます。
身辺調査はトラブルの解決・未然防止に役立つ
身辺調査は、トラブルの解決や防止策のために有意義な調査です。
現在進行形でトラブルが発生している場合、トラブルの原因となっている人物を特定し、犯人の性格や素性に合わせた効果的な解決方法を導き出すことができます。
また「近所に〇〇だと思われている人(元犯罪者・反社会的勢力・小児性愛者・トラブルメーカーなど)」の素性を知れば、今後の付き合い方を考えることもできるでしょう。
住宅購入を考えている人は、近隣の環境を知ることで購入時の判断材料になります。
身辺調査は結婚・就職・転職・ストーカー犯の特定など、幅広い目的でおこなわれている合法的な調査です。
まずはできることから!自分でおこなう身辺調査
「いきなり探偵に依頼するのは気が引ける」
「探偵は高額な費用がかかるイメージがある」
という人も多いことでしょう。 「まずはできることからやってみたい」という人に向け、自分でできる身辺調査の方法を紹介します。
【重要】犯罪に抵触しないよう注意
身辺調査は、自分でできないことはありません。
しかし、行き過ぎた行為は犯罪に抵触するリスクがあるため注意が必要です。
【犯罪に抵触する事例】
- 名前を調べるために郵便物を抜き取る・開封する…窃盗罪・信書開封罪
- 相手の敷地内に入り表札を確認する、ベランダの窓から覗き込む…住居侵入罪・建造物侵入罪
- 外壁から中を覗く…プライバシー侵害、迷惑防止条例違反
- 他人に不安を覚えさせるような監視・つきまといなど…ストーカー規制法違反、軽犯罪法違
- 情報収集のために「あの人は元犯罪者との噂があるんだけど、何か知ってる?」など真偽不明の噂を流す…名誉毀損罪、侮辱罪
- 張り込み時にうっかり相手の家の前の鉢植えを壊してしまう、車に傷をつけてしまう…器物破損(器物損壊罪)
- 対象人物の車にGPSを勝手に取り付ける…プライバシーの侵害・器物破損
- 盗撮・盗聴する…撮影罪・プライバシーの侵害
- 営業マンを装って接触する…経歴詐称・詐欺利得罪・詐欺行為
ほかにも犯罪に抵触する行為、また自治体が定めている迷惑防止条例に引っかかるような行為にはさまざまなものがあります。
事前に知識を取り入れ、自身が犯罪者にならないよう十分にご注意ください。
相手の名前を知る方法
対象者の名前を把握する方法には、次のようなものがあります。
- 敷地内に立ち入らずに表札・郵便受け・集合ポストを確認する
- 見える範囲で郵便物の宛先を確認する
- 法務局や法務局のオンラインサービスで不動産登記を調べる
表札や郵便受けなどは苗字しか分からないことが多く、また郵便物の宛先に書かれている氏名も本人ではなく家族の氏名である可能性があります。
不動産登記に書かれている名前も、先代の所有者だったり、貸主の名前であることも考えられるため注意しましょう。
犯罪歴を調べる方法
犯罪歴を調べるにはネット検索が便利です。
まずは名前だけで調べ、該当者が見当たらなかったときは「名前+事件」「名前+逮捕」「名前+書類送検」「名前+地域」など+αの情報を追加入力し調べてみてください。
見た目からして反社会的勢力の可能性が強いときは、反社チェックツールでリサーチするのもおすすめです。
インターネットで検索できる情報の中には、真偽不明のものもたくさんあります。すべての情報を鵜呑みにするのは控えましょう。
監視カメラの設置
嫌がらせ被害に悩んでいるとき、また対象者が隣人や向かいの住民であれば、監視カメラの導入を検討しましょう。
自宅敷地内であれば監視カメラの設置は合法であり、広範囲が移るようセッティングすれば対象者の行動を把握・確認することができます。
セキュリティー会社によっては、監視カメラのレンタルをおこなっているところもあります。
カメラの性能や月額料金などが各社で異なりますので、できれば複数社に見積もりをとり比較検討することをおすすめします。
対象者を尾行する
対象者を尾行することで、勤務先や頻繁に出入りしている場所、日常の行動パターンが確認できます。
ただし、尾行していることが相手にバレた場合、自治体が定めている迷惑防止条例違反により処罰の対象になる恐れがあるため注意しましょう。
古くから住んでいる人に聞き込みする
古くから住んでいる人に、対象人物の素性や人となりを聞いてみるのもおすすめです。
ただし「あの人物は犯罪者ではないか」などと直に聞いてしまうと、名誉毀損罪や侮辱罪に抵触する恐れがあります。
何気ない会話から知りたい情報を掴むのは至難の業ですが、やってみる価値は高いといえるでしょう。
身辺調査は探偵への依頼がベスト|調査費用の相場を解説
「自分で調べてみたが情報が掴めなかった」
「安心・安全に正確な情報を入手したい」
といったときは、探偵に依頼するのがベストな方法です。
本章では探偵に依頼するメリット・デメリットについて、また調査費用の相場などについて解説していきます。
探偵に依頼するメリット・デメリット
探偵は調査のプロであり、特別なスキルや特殊な機材、独自のネットワークやノウハウなどさまざまな方法を駆使して正確な情報を収集していきます。
探偵のみに適用される「探偵業法」内であれば、幅広い項目の調査をおこなうことが可能です。
対象者に顔を知られていないため、バレにくいというのも大きなメリットといえるでしょう。
対して、探偵に依頼するデメリットは費用が発生することです。
実際にどのくらいの費用がかかるのか、安くする方法はあるのか、次章で詳しく解説していきます。
探偵に依頼するといくらかかる?調査費用の相場
探偵の身辺調査でかかる費用は、調査の範囲や調査にかかった時間、また難易度によって異なります。
相場は1件8万円〜程度であることが多く、調査の難易度が高ければ高いほど、調査に時間がかかればかかるほど調査費用は高くなると考えて良いでしょう。
調査費用は安くできる?
調査費用をできるだけ安くしたいときは、自分でできるだけ調べ、できないところだけを探偵業者に依頼する方法もおすすめです。
また、予算内で調査プランを提案してくれる探偵業者を探してみるのも良いでしょう。
ほとんどの探偵業者で無料見積もりをおこなっています。
詳しい金額を知りたいときは積極的に利用してみましょう。
調査費用の安さだけで選ぶのはNG!探偵業者を選ぶポイント
探偵業者を調査費用の安さだけで選ぶのは危険です。
見積額が安くても頻繁に追加料金を加算されたり、バイト生が調査をおこなったりなど、安いなりの理由が潜んでいる恐れがあるため注意しなければなりません。
どこに依頼していいか分からないときは、次のようなところに着目するのがおすすめです。
- スタッフの対応
- 見積書の内訳が明瞭で分かりやすい
- どんなときに追加料金が発生するのか説明がある
- アフターサポート(弁護士や司法書士の紹介、カウンセリングなど)の体制が整っている
- 過去に行政処分を受けていない(「住んでいる地域+探偵+行政処分」で検索すると確認できます)
- 誇大広告をしていない(「100%成功します」「地域格安」など)
- ホームページ内や事務所内に探偵業届出証明書が提示されている
- 調査業協会・団体に加入している
- 調査終了後に渡される「調査結果報告書」がしっかりしている
できれば複数の探偵業者に相談し、見積金額を含めさまざまな視点から比較・検討することをおすすめします。