身辺調査をおこなう目的とは
身辺調査は「素行調査」「結婚前調査」とも呼ばれ、調査をおこなう目的は依頼人の事情によってさまざまです。
一般的にどのようなときに身辺調査がおこなわれるのか、一例をみてみましょう。
- 結婚前に婚約相手の素性(借金の有無、異性関係など)を知りたい
- 家族が家出・失踪した。元気に暮らしているか現況を調べてほしい。
- 配偶者の浮気相手のことをくわしく知りたい
- 自分の身を守るためにもストーカー犯の情報を知っておきたい
- 新規採用予定者の家族に反社会的勢力の人物がいないか調べたい
- 債務者の資産情報を調査したい
上記のように、身辺調査は「依頼人側の将来や利益」に関わることがほとんどであり、安心や安定に繋げる目的でおこなう調査です。
身辺調査をすることで特定人物の人間性・隠し事・裏の顔などが明らかになり、今後のリスク回避へと繋げることができます。
身辺調査でどこまで分かる?
調査範囲にもよりますが、身辺調査で分かることは次のような内容です。
- 家柄・血筋・家族構成
- 学歴・職歴
- 婚姻歴・離婚歴・同居していない子どもの有無
- 経済状況・借金・負債額
- 交友関係・異性関係
- 反社会的勢力との関わり
- 生活スタイル・趣味
- 性癖・風俗通い・ギャンブル
特定人物が隠していること、また過去の出来事など、広範囲で調べることが可能です。
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身辺調査にかかる費用は?調査方法についても解説
身辺調査にかかる費用は、自分で調査をおこなったときとプロに依頼したときでは金額が異なります。
それぞれの費用や調査方法、メリット・デメリットについてみていきましょう。
自分で身辺調査をするときの費用と調査方法
自分で身辺調査をおこなうときは、尾行調査や張り込み調査が中心になります。
よって、かかる費用は交通費・レンタカー代・ガソリン代が中心になるでしょう。
尾行や張り込みの調査方法を用いて普段の生活を監視することで、自分が知らない対象人物の素顔を知ることできます。
- 仕事帰りに異性と会っている→浮気をしている可能性
- 休日に見知らぬ異性と子どもと過ごしていた→離婚歴がある可能性
- 消費者金融のATMに立ち寄った→借金がある
- パチンコ店や競馬場に行っていた→ギャンブル好き
必要に応じて対象人物の行動を写真や動画を撮影し、証拠を取得しておくと今後の役に立つことがあります。
鮮明な画像を残すためにも、夜や雨の日でも撮影可能な高性能カメラがあると安心です。
【自分で身辺調査をするメリット】
- 探偵に依頼するよりも調査費用が安い
- 自分のペースで調べられる
自分でおこなう身辺調査は、費用が安いことが1番のメリットです。
また結果を急ぐ必要がない人にとっては、自分のペースで調査できるのもメリットのひとつといえるでしょう。
【自分で身辺調査をするデメリット】
- 必要な情報を得るまでに時間がかかる
- 尾行中に見失ったり、バレる恐れがある
- 張り込み中に不審者扱いされ通報されることがある
- 個人情報保護法違反や住居侵入罪など違法行為に繋がる恐れがある
尾行調査や張り込み調査は朝から夜まで、場合によっては24時間体制が必要になることもあります。
よって結果を出すまでに長期の時間を確保しなければならないのが大きなデメリットです。
途中で体力や集中力が途切れて目的が果たせなかったり、相手にバレて人間関係に亀裂が入ったり、意図せず違法行為を犯してしまう恐れがあることは覚悟しておきましょう。
探偵に依頼したときの調査費用と調査方法
身辺調査は探偵に依頼する方法が一般的です。
探偵も尾行や張り込み、聞き込み調査が中心になりますが、高度な技術と特殊機材があるのは素人がおこなう調査との大きな違いといえます。
【探偵に身辺調査を依頼するメリット】
- 結果が出るまでの時間が早い
- 対象者にバレる恐れが少ない
- 鮮明な写真や動画の撮影
- 広範囲にわたる調査が可能
- 裁判でも通用する調査報告書の入手
調査のプロである探偵は、素人の調査よりも迅速に、また信憑性が高い確実な「証拠収集・情報収集」をおこなうことが可能です。
調査結果は写真や調査日時が記録された「調査報告書」として手渡されるため、いざ裁判になったときに有利に進めることができるのもメリットといえるでしょう。
【探偵に身辺調査を依頼するデメリット】
- 自分でおこなうよりも調査料金が高い
- 求めていた結果が出ずトラブルになることがある
探偵に依頼したときの大きなデメリットは、自分でおこなうよりも調査費用が高いことになります。
調査費用は調査範囲や調査時間などによって異なりますが、10~60万円程度と考えて良いでしょう。
ほとんどの探偵社において無料相談・見積りをおこなっていますので、まずは気軽な相談からはじめてみてもいいかもしれません。
探偵でも調べられないことはある
いくら探偵でも個人情報保護法で管理されているもの(正確な借金額・犯罪歴・クレジットカードの利用状況など)は調べられません。
求めていた結果が出ずにトラブルになることもあるため、依頼する際には次のような注意が必要です。
- 事前に相談・見積りをおこなう
- 調べてほしい項目、調べる必要がない項目をしっかり伝える
- 依頼人の許可なく追加調査をおこなわない(追加費用が発生しない)探偵社を選ぶ
- 結果が出なかったときの費用について確認しておく
- 公安委員会から「探偵業届出番号」を交付されている探偵に依頼する(事務所内やホームページで確認可能)
身辺調査をされたくない!対処法はある?
これまで「身辺調査を依頼する側」について解説してきましたが、逆に自分が「身辺調査される側」になることもあります。
- 絶対に知られたくない秘密がある
- 話せない過去がある
- 婚約が破談する恐れがある
- 離婚されるかもしれない
- 過去に過ちを犯したが、反省・猛省し罪を償い更生している
上記のような人は意外に少なくありません。本章では、身辺調査されたくない人に向けて対処方法を紹介していきます。
身辺調査されると困る!対処法はある?
- バレる前に相手に話す
- 家族・友人・同僚・近所の住民などに自分の情報を流さないよう口止めを依頼する
- 仕事帰りは真っすぐ帰る
- パチンコ店や競馬、風俗などイメージが良くない場所は避ける
- 交友関係を整理する
一番の対処法は、相手に自分の過去や秘密を話してしまうことです。
話すことで良くも悪くも大きな変化が予測できますが、変化を新しい未来へ繋げることができます。
どうしても話せない場合は、自分の秘密や過去を知る人に口止めしたり、日常生活を改めたりなどの対処が必要です。
残念ですが、過去は変えられません。
過去を受け止めて相手と向き合うのか、過去を隠しながら人生を送り続けるのか、じっくり考えてみましょう。
身辺調査されたら訴えることは可能?
身辺調査をされても、基本的に訴えることはできません。ただし、次のようなときは例外です。
- 勝手に自宅や庭に入られた(住居侵入罪)
- 郵便物を開けられた(信書開封罪)
- 調査内容を他人にバラされた(名誉棄損)
- 警察署に探偵業の開業届を提出していない探偵社が調査に関わっていた(探偵業法違反)
基本的に身辺調査をおこなうことは違法ではありませんが、状況によっては訴えることも、相手に慰謝料を請求することも可能です。
該当するときは警察、または弁護士に相談しましょう。
まとめ
身辺調査をおこなう目的は依頼人の事情によってさまざまであり、多くの場合は依頼人の将来や利益に関わるものです。
自分で身辺調査をおこなうこともできますが、長期の時間を確保する必要があるうえ、相手にバレたり、情報が得られなかったり、意図せず犯罪を犯してしまう恐れもあります。
失敗するリスクを考えると、調査のプロ・探偵に依頼するのがベストな方法になるでしょう。
相談・見積もりだけであればほとんどの探偵社において無料でおこなっています。
調査日数や費用の目安、また求めている情報を得ることが可能か、しっかり相談したうえで契約に進むようにしましょう。
身辺調査をされたくない人は、先に話してしまう、または周囲に口止めするなどの対処方法があります。
違法な身辺調査をされた場合は訴えることもできますので、警察や弁護士への相談し、しかるべき対応をしましょう。