証拠が残らない嫌がらせとは?よくある事例を紹介
証拠が残らない嫌がらせには、おもに2つのパターンがあります。
- 物的証拠が残っていない嫌がらせ
- 物的証拠はあるが、犯人に結び付ける確実な証拠が残っていない嫌がらせ
なかには嫌がらせなのかイタズラなのか判別しにくいものもあり、周囲に相談しても「気のせいじゃない?」「妄想だよ」と理解してもらえず、精神的ストレスから心身に悪影響を及ぼすケースもあります。
本章では証拠が残らない嫌がらせの代表的な事例を紹介しますので、自分のケースは嫌がらせなのか否か判別する目安にしてみてください。
自宅周辺でおこる嫌がらせ事例
まずは、自宅周辺で起きる嫌がらせ事例から見ていきましょう。
- 誰かからのぞかれているように感じる
- 盗聴・盗撮されている気がする
- 自分が帰宅したタイミングで隣宅の騒音がはじまる
- 隣人が自分の行動を監視している
- 頼んでいないのに出前が届く
- 近隣住民に悪評が流れている
- 回覧板が届かない
- 玄関前にタバコの吸い殻が落ちている
- 庭にゴミが投げ入れられている
- 外壁に落書きされている
- 庭に置いていたはずのバケツやサンダル、洗濯物などが無くなっている
犯人は近隣住民をはじめ、親せきや友達、昔からの知人やストーカー加害者、また面識がない第三者などさまざまな人物が考えられます。
賃貸なら引越しをすることで嫌がらせから逃げられる可能性もありますが、家やマンションなどの購入物件の場合は「嫌がらせをやめてもらう」しか解決方法はないといえるでしょう。
車・バイク・自転車の嫌がらせ事例
車・バイク・自転車も、嫌がらせの対象になりがちです。
- キズを付けられた
- パンクさせられた
- ゴミが乗せられている
- 泥や汚水がかけられている
- 誹謗中傷が書かれた張り紙がされている
- (バイク・自転車)駐輪したときとは違う場所に移動されている
車・バイク・自転車への嫌がらせは、自宅や駅、職場や学校などさまざまな場所で起こります。
普段から車体をチェックしていない場合「いつの間にかキズが付けられていた」「イタズラなのか嫌がらせな分からない」というケースも多いようです。
嫌がらせされている疑いがある場合、まずは普段使っている駐車場・駐輪場を変えるところから対処してみてください。
職場・学校でおこる嫌がらせ事例
職場・学校は人間関係が原因で起こる嫌がらせが多い場所です。
イジメやパワハラなどとの判別が付きにくいというのも特徴となっています。
- 挨拶しても無視される
- 話しかけても会話が打ち切られる
- 自分の悪口を言っている人たちがいる
- 机やロッカーの私物が動かされている
- 私物が無くなる・壊される・ゴミ箱に入れられている
- ロッカーや靴箱にゴミが入れられている
職場・学校での嫌がらせは、1人ではなく複数人が関わっている事例が多いようです。
転職する、もしくは転校するという選択肢もありますが、環境を整えたい場合は次章で紹介する正しい対処方法を参考にし、早めの対策をおこないましょう。
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証拠が残らない嫌がらせへの正しい対処方法
嫌がらせの証拠・記録をとる
まずは「自分が嫌がらせされている」という証拠集めをはじめましょう。
犯人の目星が付いていても、証拠がなければ責めることはできません。
防犯カメラや小型カメラを設置する、またはスマホで撮影するなどし、できるだけ多くの嫌がらせの証拠・記録を残すことをおすすめします。
防犯カメラや小型カメラは手軽に手に入りますが、あまりにも安いものは画質や音質が悪く使い物にならないことがあるため注意が必要です。
どれを選ぶべきか迷ったときは店舗スタッフにお尋ねするか、探偵社がおこなっている機材レンタルサービスの利用を視野に入れましょう。
警察に相談する
嫌がらせの証拠を集めると同時におこなってほしいのが、警察への相談です。
自宅や車、私物などにキズが付けられたり、壊されたり、盗まれたりするのはれっきとした犯罪行為。
犯人の目星が付いている場合は警察が聞き取り調査をおこなうこともありますし、犯人が分からない場合は周辺のパトロールを強化してくれる可能性もあります。
なにより、警察に相談したということは、大きな精神的な支えになるのは間違いないでしょう。
警察への相談は、居住地から近い警察署や交番がおすすめですが、難しい場合は警察が設けている電話相談窓口「#9110」で相談してみましょう。マンションやアパートにお住いの人は、管理会社への連絡も忘れないようにしてください。
犯人を特定する
犯罪に繋がる嫌がらせであれば警察が捜査してくれますが、犯罪ギリギリの嫌がらせについては警察は動いてくれません。よって、自分で犯人を特定する必要があります。
犯人を特定するには防犯カメラや小型カメラの設置、または張り込み調などがありますが、特定にいたらなかったり、目星はついているものの確実な証拠がないときは、調査のプロ・探偵社への調査依頼がおすすめです。
探偵に依頼すると状況に適した調査方法(張り込み・聞き込み・尾行など)で嫌がらせ犯の特定へと急いでくれます。
調査料金は調査した日数や時間、難易度によって異なりますが、だいたい10~60万円が相場。
多くの探偵社では相談と見積もりは無料でおこなっていますので、まずは気軽な相談からはじめてみましょう。
探偵社によっては、防犯カメラや小型カメラのレンタルサービスもおこなっていますので、上手に利用してみてはいかがでしょうか。
弁護士と連携し犯人と交渉する
嫌がらせ犯が特定できたら、第三者に立ち会ってもらい直接交渉をしましょう。
身内や知人に依頼するのも悪くありませんが、確実にやめさせるには法律のプロ・弁護士にお願いするのがおすすめです。弁護士に依頼すると、次のようなことができます。
- 嫌がらせの原因究明
- 注意喚起
- 損害賠償・慰謝料・和解金の請求
- 民事訴訟の提起・手続き
犯罪に該当するものであれば警察で対応してもらえますが、警察が介入できない嫌がらせは弁護士への相談が有効です。
弁護士費用の相場は20~80万円になりますが、探偵社と同様に「相談だけなら無料」というところも多く存在しますので上手に活用しましょう。
経済的に不安な場合は、あらかじめ予算の上限を決め、予算内で依頼できるか相談してみることをおすすめします。
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証拠が残らない嫌がらせのまとめ
証拠が残っている、残っていないに関わらず、嫌がらせは放置すると徐々にエスカレートする恐れが考えられます。
最悪の場合、重大なトラブルや事件に繋がる恐れがあるため決して軽視してはいけません。
まずは防犯カメラや小型カメラなどを使用して証拠の写真・動画の記録を取ったうえで、警察に相談しましょう。
また、犯人を特定させるためには探偵社へ、損害賠償や慰謝料の請求をするときは弁護士への相談を視野に入れることも重要なポイントです。
「気にしないのが一番」「いつか終わるだろう」などと安易に捉えるのではなく、自分や家族の身を守るためにも、早めに行動して犯人を特定し、嫌がらせを根本的に終わらせましょう。