ハッキングされたらどうなる?起こり得る被害
スマホがハッキングされたらどんな被害が起こり得るのか、起こり得る被害を紹介します。
- 個人情報(住所・電話番号・各種パスワードなど)が抜き取られる、流出する
- 抜き取った個人情報が業者に売られる
- 抜き取った個人情報から偽造身分証明書(マイナンバーカードや免許証など)が作成される
- クレジットカードを不正利用される
- 銀行口座にアクセスされ現金を奪われる
- SNSが乗っ取られる
- 電話帳内にある情報が抜き取られ、自分のスマホから友人や知人に大量の迷惑メールやショートメッセージが届くようになる
- 詐欺に利用される(高額請求のハガキやメールが届く など)
- スマホカメラが遠隔操作され、盗撮・盗聴被害に遭う
- スマホが解約される
ほかにもさまざまな被害が起こっています。
個人情報の漏洩・流出は非常に恐ろしいものです。
他人事と考えず、自分にも被害が生じる可能性が十分にあると捉えておきましょう。
【iPhone・アンドロイド共通】ハッキングされたスマホに起こるサインとは?
サイン1. バッテリーの減りが早くなる
バッテリーの減りがいきなり早くなったり、ほとんど触っていないのに電池量がやけに消耗している場合は注意が必要です。
当たり前のことですが、バッテリーはスマホの使用量が増えるほど減っていくもの。
自分で使用していなくても、ハッキングした第三者が遠隔操作をしているとき、また入り込んだマルウェア(悪意のあるソフト)や不正アプリが動いていると、バッテリーの残量がどんどん減って減っていきます。
「バッテリーがすぐ減る=ハッキングされている」と直結するわけではありませんが、ほかに不具合が起きているときはハッキングされている可能性を視野に入れたほうがよいでしょう。
サイン2. データ使用量が増える
スマホがハッキングされるとバッテリーは減少しますが、逆にデータ使用量はどんどん増加します。
よって「今月だけやたらデータ使用量が増えている」というときは要注意。
スマホに侵入したマルウェアや不正アプリが勝手にデータを使用し、誰か(またはどこか)と通信をおこなっている恐れが考えられます。
最近はデータ使い放題・容量無制限・大容量などのプランが増え、毎月どれほどのデータを使っているか知らない人も多いと思います。
小まめにチェックし、異変を見逃さないようにしましょう。
サイン3. インストールした覚えがないアプリがある
インストールした覚えがないアプリが入っているのも、ハッキングされているスマホに起こりやすい症状です。
アプリ一覧をチェックし、見覚えが無いアプリが表示されていたらマルウェアや不正アプリの可能性を考えましょう。
このとき、すぐにアンインストールするのはNG行為。
「設定→アプリ一覧→見覚えがないアプリ」の順に開き、いつインストールされたのか、どんな権限があるのかメモに取っておきましょう。
同時に、料金明細書に不正請求がないか確認してみてください。
なお、アンインストールや削除の方法、料金問い合わせ等については、各キャリアで紹介されている方法を推奨します。
参考元:ドコモ「不正アプリの削除方法」
ソフトバンク:「Androidにインストールされる不正なアプリ例」
au「スマホに潜んでSMSをばらまくマルウェアについて」
アップルストア「Apple個人の安全ユーザガイド」
サイン4. 警告のメッセージ・ポップアップが表示される
ハッキングされているスマホは、警告のメッセージやポップアップ(通称「フェイクアラート」)が表示されやすくなっています。
- 重要なお知らせです。あなたのスマホは〇〇(トロイの木馬・危険なウイルスなど)に感染しています
- 警告!ウイルスが検出されました
- ご使用のiPhone・アンドロイドがハッキングされました
警告のメッセージやポップアップと一緒に「至急〇〇してください」など命令系のメッセージが表示されることがありますが、これは相手の罠です。
個人情報を抜き取られたり、詐欺サイトに誘導されて金銭を騙し取られる恐れがあるため、決して従わないようにしましょう。
もしも「〇〇してください」に従ってしまい、個人情報やクレジットカード番号などを入力してしまったときは速やかに最寄りの警察で相談してください。
(参考元:警視庁「サポート詐欺対策」)
サイン5. ログインできなくなる
スマホがハッキングされると各種パスワードが抜き取られ、第三者の手により勝手にパスワードが変更されてしまうこともあります。
そうなると各種SNSやアプリにログインできなくなるのはもちろん、銀行のネット取引ができなくなったり、ショッピングサイトで勝手に買い物されたりなどの被害が出ることもあります。
正しいパスワードを入力しているのに「パスワードが間違っています」「ログインできません」などの表示がでるときは、高い確率で乗っ取られている可能性があると認識しましょう。
サイン6. 二段階認証・認証コードのメッセージが届く
身に覚えのない二段階認証・認証コードのメッセージが届いたときは、第三者が不正ログインを試みている可能性があります。
- 認証コードを送ります。認証コードを画面へ入力してください。
- ワンタイムパスワードを送ります。
- 二段階認証のための確認コードをお知らせします。
上記のメッセージが届いたら、送り主(銀行やクレジットカード会社など)のログイン履歴を確認しましょう。
不正なログインが確認できたら送り主に連絡し、必要に応じて一時取引停止やカードの利用停止などの手続きをおこなうことをおすすめします。
サイン7. ランプが勝手に点灯する
スマホのアウトカメラ・インカメラのライトが勝手に点灯したり、録音していることを示すランプが勝手に点灯するのもハッキングされているスマホの特徴です。
第三者がスマホを遠隔操作し、スマホの持ち主の生活を盗撮、または盗聴されている恐れが考えられます。
自身のプライベートや仕事上の大事な情報が拡散される恐れもあるため、厳重な注意が必要です。
もちろん、スマホが故障していることも考えられます。
修理目的も含め、購入店や各種キャリアに相談してみましょう。
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スマホがハッキングされたときの対処方法
ハッキングされた恐れがあるときは、気付いた時点でインターネット(Wi-Fi・モバイルデータ通信)を遮断しましょう。
そのうえで、これから紹介する対処方法を試してみてください。
対処方法1. ログインパスワードの変更
まずは、すべてのアカウントのログインパスワードを変更しましょう。
- インターネットバンキング
- クレジットカード
- 電子マネー
- SNS
- ショッピングサイト
パスワードだけでなく、二段階認証の設定やメールアドレスも変更しておくことをおすすめします。
クレジットカードの不正利用を防ぎたいときは、現在使用中のクレジットカードの利用停止と新しいカードの再発行についてクレジットカード会社に相談してみましょう。
対処方法2. セキュリティソフトで調べる
セキュリティソフトを使えば、マルウェアやウイルスに感染していないか調べることが可能です。
有名なものには「マカフィー」「AVG」「カスペルスキー」などがあり、ほかにも無料で使えるセキュリティソフトがたくさんあります。
セキュリティを高めたいときは、より高度なセキュリティ対策を誇る有料版の利用を検討するのもよいでしょう。
大手通信キャリアでもセキュリティ対策を実施しています。
有料ですがセキュリティソフトの販売もおこなっていますので、ぜひ検討してみてください。
参考元:ドコモ「あんしんセキュリティ」 ソフトバンク「セキュリティOne」 au「安心ネットセキュリティ」
対処方法3. スマホの初期化
スマホを初期化=工場出荷状態に戻すことで、マルウェアや不正アプリを削除することができます。
ただし、現在スマホに入っているデータ(各種アプリ・連絡先・写真など)も同時に消えてしまうため注意が必要です。
初期化する前に、大事なデータはバックアップを取っておきましょう。
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心配なときは専門機関にご相談を
「ハッキングされたが自分では対処できない」 「安心してスマホを使いたい」 「マルウェアの侵入経路を知りたい」 「ハッキングを未然に防ぎたい」 上記のようなときは、専門機関への相談をおすすめします。
警察署に相談
ハッキングは「不正アクセス禁止法」という犯罪行為。
最寄りの警察署、または警察相談専用ダイヤル「#9110」で相談しアドバイスをもらいましょう。
警察署に行くときは、スムーズに対応してもらうためにも事前に電話で連絡しておくことをおすすめします。(参考元:警視庁「警察に対する相談は警察相談専用電話 「#9110」番へ」)
国民生活センター・消費生活センターに相談
国民生活センターや消費者センターは、日常で起きるさまざまなトラブルに関する相談・クレームなどを受け付けている独立行政法人。
トラブルに適した対処方法や具体的な解決策を案内してくれます。
各都道府県にある消費者生活センター、または相談専用ダイヤル・消費者ホットライン「#188」で相談してみましょう。
(参考元:国民生活センター「全国の消費生活センター等」)
デジタルフォレンジック調査をおこなっている民間機関に相談する
デジタルフォレンジック調査(デジタル調査・)=スマホやパソコンなどのデジタル機器に残されたデータの分析・解析などをおこなっている調査機関に相談するのもひとつの方法です。
探偵事務所や興信所、またデジタルフォレンジック調査を専門にしている企業などがあり、おもに次のような相談に対応しています。
- スマホやパソコンがハッキングされているか調べたい
- ハッキングされているので対処してほしい
- ウイルスやマルウェアの侵入経路を知りたい
- 個人情報が流出していないか知りたい
上記のほかにも「従業員(退職者)のパソコンを調べて不正行為の証拠を特定したい」「故人のスマホのロックを解除してもらいたい」などさまざまなデジタル機器の相談に対応可能です。
調査費用はケースバイケースですが、だいたい10万円〜100万円程度。
ほとんどの機関で無料相談・無料見積もりをおこなっていますので、まずは無料の範囲での相談からスタートすることをおすすめします。